成人式の防寒対策をプロが伝授!振袖の寒さ対策グッズ決定版

成人式振袖防寒

成人式(はたちの集い)で「振袖の防寒対策ってどうすればいいの?」とお悩みの方は多いです。

振袖は基本的には寒さを感じにくいといわれますが、当日の気候や地域によっては冷えてしまうことも。成人式会場などの室内は暖房が効いていても、屋外で過ごすときに寒い思いをしたくないですよね。

今回は呉服店で成人式のサポートをしてきた着物のプロ「成人式で振袖を着たときの防寒対策」について解説します。

振袖でもマナー違反にならないおすすめの防寒グッズを自身の振袖着用経験をふまえて紹介します。成人式の防寒対策でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

そもそも振袖って寒い?防寒対策は必要?

成人式振袖防寒対策2

「振袖を着ているときはあまり寒くない」とよく聞きますが、実際にはどうなのでしょうか?

振袖着用時の寒さの程度や防寒対策が必要な部分についてくわしく解説します。

そもそも振袖って寒いの?

振袖は肌着や補正用タオルなどを重ね着するので、振袖を着ているときはそれほど寒さを感じない方が多いです。

ただし、成人式の行われる1月は基本的には寒さが厳しい時期。地域や当日の気候、会場の設備によっても気温は大きく異なります。新しい会場で暖房がしっかり効いて暖かい会場もあれば、昔ながらの公民館のような隙間風が入ってくる寒い会場もあるでしょう。

「成人式に参加する地域」や「成人式会場の設備」に応じて防寒対策を行うことが重要です。

振袖で防寒対策が必要な部分

振袖では、寒さを感じやすい部分のみ防寒対策をするのが正解です。

振袖を着たときに寒さを感じやすい場所は以下の通りです。

【振袖着用時に寒さを感じやすい部分】
・手指~腕
・足先~ふくらはぎ
・首元、襟元

振袖は重ね着をするため、体の中心部分である胴体は寒さを感じにくいです。
振袖の着付けでは、下着の上に補正用のタオルを巻き、その上に肌襦袢、長襦袢、振袖、さらに帯を締めるため、体の中心は暖かいことが多いでしょう。振袖で寒さを感じるのは手指~腕、足先~ふくらはぎ、首元の部分です。

振袖はそれほど寒さを感じにくいといっても、寒がりの方や当日気温によっては振袖でも防寒対策をしたほうがよいでしょう。

以下の防寒対策のポイント&おすすめグッズを参考に、成人式当日の準備をしてみてください。

<部位別>振袖の防寒対策ポイント&おすすめグッズ

成人式振袖防寒対策3

振袖を着ているときは、以下の部分の防寒対策がおすすめです。

【振袖で防寒対策をするべき部位】
手指~腕
・足先~ふくらはぎ
・首元、襟元

『各部分ごとの防寒対策のポイント』と『振袖におすすめの防寒グッズ』を紹介します。

【手指・腕部分】防寒対策のポイント

手指~腕部分は、振袖のなかでも寒さを感じやすい部分です。

成人式は主に1月に行われるので、屋外にいるときは手指が冷えます。
また振袖に限らず着物は「袖(そで)」が大きく開いているため、風が入り腕の前部分も寒さを感じやすいです。

手と腕の防寒対策アイテムは周りに見えるので、振袖との相性を考えて選ぶのがポイント。おすすめの手元防寒グッズを以下で紹介します。

振袖におすすめ【手指・腕の防寒アイテム】

振袖姿におすすめの【手指・腕の防寒アイテム】は以下の通りです。

手袋

振袖に合わせる「手袋」は、上品でエレガントな雰囲気のアイテムがおすすめ
ざっくりした編みのカジュアルな手袋よりは、表面に凹凸の少ないなめらかな素材のほうが似合います。手首部分にファーのついた手袋は、ファーショールとの相性もよく成人式の振袖姿にぴったりのアイテムです。

手袋の色は、基本的には振袖と同系色を選ぶのが◎。ベージュやピンクベージュなど手の色に近いアイテムは、どんな色の振袖にも合いやすく万能です。


スマホ操作ができるタッチパネル対応かつ動かしやすいカシミアの手袋もおすすめです。


指部分のない手袋

「手の防寒はしたいけどネイルが心配」「スマホの操作がしやすいほうがいい」という方は、「指先の空いたタイプの手袋」がおすすめです。
レースのデザインでファーがついているデザインなどは、振袖姿とも相性抜群。ざっくりした編みの素材は振袖には浮いてしまうので、表面の凹凸のない上品なタイプを選びましょう。


アームウォーマー

冷え性や寒がりの方は、腕部分まで暖かい「アームウォーマー」をつけるのもひとつです。
色はアイボリーやベージュなど、肌に近い色味を選ぶと目立たなくて◎。アームウォーマーは寒がりさん向けのしっかり目の防寒グッズなので、写真撮影のときは外すか、袖口から見えないように上の方にたくし上げるのがおすすめです。


貼らないカイロ

指先が冷える方は、成人式に「貼らないカイロ」を持参しましょう。
手袋やアームウォーマーのようにコーディネートへの影響を考える心配がないので手軽です。会場の外での待機中など、カイロで手指を温めるとほっとしますよ。

【足先・ふくらはぎ部分】防寒対策のポイント

振袖姿のときは、足の指先とふくらはぎなど「足元」も冷えを感じる方が多いです。

振袖のときは草履を履きますが、靴とちがい足元がカバーされないため足先が冷えます。草履の下に履く足袋は主に綿素材のため、厚みがあってもそこまで暖かくありません。また振袖は足元が開く形状になっており、足元から風が入りふくらはぎも冷えやすいです。

足元は周りにバレずに防寒対策ができるので、装いの美しさを損なわずに寒さを防ぐことができます。おすすめの足元防寒グッズは以下を参考にしてください。

振袖におすすめ【足先・ふくらはぎの防寒アイテム】

振袖姿におすすめの【足先・ふくらはぎの防寒アイテム】は以下の通りです。

あったか素材の足袋

足元に冷えを感じやすい方は「あったか素材の足袋」を履くのがおすすめです。
レンタル振袖などのセットの足袋は綿かポリエステル素材の足袋なので、足先に冷えを感じやすいです。冷え性の方におすすめなのが裏がフリース素材の足袋。ふんわりした素材で足袋特有のひんやり感がなく、寒い時期の成人式にぴったりです。


五本指インナーソックス

「冷え性だけど通常の足袋を履きたい」という方は、足袋の下に「五本指のインナーソックス」を履くのがおすすめ
足袋の下にインナーソックスを履くだけでも、足先の暖かさがずいぶんちがいます。足袋は指がふたつに分かれているため、インナーソックスは五本指タイプを選びましょう。生地が厚すぎると足袋が履けないことがあるので、フットカバーなど薄めのインナーを選ぶのがポイントです。


短め丈のレギンスパンツ

ふくらはぎの冷えが心配な方は、「短め丈のレギンスパンツ」を履いて寒さ対策をしましょう。
振袖は足元から風が入るため、レギンスでふくらはぎをカバーするのがおすすめ。レギンスを選ぶときは丈の長さに注意が必要です。あまり長すぎると歩いたときにレギンスが見えて見た目がよくないので、6分丈までの短めタイプを選びましょう。冷え性の方や寒い地域の方は、発熱タイプのレギンスを選ぶと暖かいですよ。

暑くなったときに脱げるよう、レギンスは上げすぎずに腰あたりで履いておくと安心です。


【首元・襟元】の防寒対策のポイント

振袖は首元・襟元が空いているため、寒さを感じる方が多いです。

振袖の衿はVネックになっているため、首元をカバーするものがありません。さらに後ろの衿を開けて着付けるので、襟ぐりからも風が入ります。1月の風は冷たいので、首回りの防寒対策は欠かせません。

振袖着用時の首元・襟元の防寒対策は、やはり「ファーショール」が基本です。
ファーショールは素材により暖かさがずいぶんちがいます。振袖をレンタル・購入したときのセットに含まれるショールは、ほとんどが「羽毛のショール」です。羽毛のショールは軽いのがメリットですが、毛の量が少なく防寒対策としては不十分なことも。

ショールに防寒効果を求めるなら、断然「フォックスショール」がおすすめです。成人式でレンタル・購入できるおすすめのフォックスショールは以下を参考にしてください。

振袖におすすめ【首元・襟元の防寒アイテム】

振袖姿におすすめの【首元・襟元の防寒アイテム】は以下の通りです。

【レンタル】フォックスのファーショール

振袖のファーショールの素材は「フォックスのファーショール」がもっとも暖かくておすすめです。

振袖プランに含まれる羽毛ショールとは、見た目も暖かさも段違いです。フォックスは毛の密度が高く暖かいうえに、毛並みに光沢があるので高級感があります。

「成人式でしか使わない」という方には「フォックスショールのレンタル」がおすすめ。レンタルでもそこそこお値段はしますが、羽毛ショールと並んだときに見た目の高級感がピカイチなので、防寒効果以上に振袖姿のランクアップのためにおすすめしたいアイテムです。ショールの色は振袖の雰囲気に合わせてお好みで選んでOKです。



【購入】フォックスのファーショール

振袖を購入した方やママ振袖を着用する方は「フォックスショールの購入」がおすすめです。
成人式以外に振袖姿で結婚式に行くときにも使用できますし、ドレス姿に合わせることもできます。2回以上使用する機会がある場合は、レンタルよりも購入がコスパ◎です。



<注意>振袖にNGの防寒対策は?

振袖防寒対策10

成人式に向けて「振袖のときにNGな防寒対策」もおさえておきましょう。

振袖は洋服のときと勝手がちがうので、普段通りの防寒対策をしてしまうと後悔するかもしれません。

【振袖にNGの防寒対策】
①袖が長いヒートテック
②貼るタイプのカイロ
③タイツや長い丈のレギンス

①袖が長いヒートテック

振袖の下に「長袖のヒートテック」を着ると、振袖の袖部分からヒートテックが見えてダサいので注意しましょう。

インナーが8~10分袖の長袖だと、振袖の袖口からインナーが見えて不格好です。さらに振袖の下に発熱素材のインナーを着ると、動いているうちに暑くなってしまうことも。暑くなったときに下着が脱げないので、気分が悪くなったという体験談もよく耳にします。

振袖の下に着るインナーは、着付け時の肌着や着物スリップで十分です。寒がりの方は、木綿素材の半袖インナーやキャミソールを着用するのがおすすめです。

②貼るタイプのカイロ

振袖の下に「貼るタイプのカイロ」を貼ると、低温やけどの恐れがあるので気をつけましょう。

「冷え性だから」とお腹や背中に張るタイプのカイロを貼る人がいますが、それはNG。お腹や背中に貼ると振袖を着た後にはがすことができないので、低温やけどや暑くなりすぎて気分が悪くなる恐れがあります。

振袖のときは、貼らないタイプのカイロで手元を温めるのがおすすめです。

③タイツや長い丈のレギンス

振袖のときは、足先まであるタイツや足首まである長い丈のレギンスを履くと歩くときに見えてしまうのでNGです。

振袖は足元が開く作りになっているので、歩くときに足元がちらりと見えます。そのときに黒いタイツやレギンスが見えてしまうと、振袖の優雅な雰囲気が損なわれてしまいます。

振袖の足元の防寒対策は、6分丈までのレギンスやスパッツがおすすめ。足元から見える心配がないので、バレずに防寒対策ができますよ。

振袖におすすめの防寒対策グッズで成人式を楽しもう!

今回は成人式に向けて「振袖着用時の寒さ対策アイテム」を紹介しました。
振袖着用時の寒さ対策は、振袖の見た目を損なわないようデザインや丈などに注意する必要があります。また防寒対策のしすぎで暑くなり、成人式の最中に気分が悪くなっては本末転倒です。

長年成人式のお手伝いをしてきたプロが紹介する「振袖に最適な防寒アイテム」を参考に、上手に寒さ対策をして成人式を楽しみましょう!

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この記事を書いた人

長年の呉服店勤務経験を活かし、現在は着物アドバイザーとしてライター業を中心に活躍中。着物や振袖を楽しむためのお役立ち情報を発信している。4才男児の母親。

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